SONY トリプルコンフォートイヤーピース
正確には10月29日発売のようですが、本日新宿ヨドバシに入荷していたので、早速購入してみました。
装着のイヤホンはソニーのモニターイヤホンMDR-EX800STです。元々標準で付いているものは触る限りでは柔らかいのですが、実際に装着すると耳が痛くなり長時間付けていられません。(個人的感想)
そこでShure型ソフトフォームのコンプライT200を購入しようとしていました。しかし、あと数日でソニーから新開発のシリコンフォーム素材のイヤーピースEP-TC50が発売されるとわかったので、こちらを待って今日早速購入しました。
Shure型ソフト低反発ウレタンフォームほどの柔らかさはありませんが、とても肌触りの良い柔らかシリコンフォームなので、着け心地はとても好印象でした。
向かって左が付属のイヤーピースで右が新素材シリコンフォームです。ウレタンフォームのように潰して耳に入れるのではなく、そのまま耳に入れるタイプです。しかし、標準よりも柔らかいので、耳の穴にしっかりフィットさせることが出来ます。
ちょっとおもしろいのが、指で触ったときは標準の方が柔らかく感じます。それは本体の薄さにあるのでしょう。
シリコンフォームの方が厚さがある分、しっかりした感触があります。それなのに、耳に入れたときの感触はシリコンフォームの方が軽く柔らかなとてもソフトな感触です。30分装着していると標準イヤーピースは痛さを感じてきますが、シリコンフォームはそれが皆無でした。
音に関して言えばはっきり言って変わります。良いか悪いかは別として、リケーブルするくらいは変わります。MDR-EX800STは時として「高音が刺さる」的な意見があります。自分的には大丈夫なんですが、これを解消するためにEX1000のケーブルにリケーブルする人もいるようです。しかし、このシリコンフォームでそれは解決出来るかもしれません。
聴く限りは、この刺さると言われている高音部分が、とてもマイルドになったように聴こえます。解像感は失われず、非常に聴きやすい音に変わりました。ただし個人的には透明感が多少犠牲になった気がしないでもありませんが、気のせいかもしれません。低音部分は正直まだどう変化しているのか判別出来ていませんが、オリジナルから大きく低下するということは感じられません。
標準よりもフィット感が増した分、遮音性が上がっているかと思いきや、そこは若干上がった程度で、外音が聴こえるMDR-EX800STの特性はそのまま。
話はそれますが個人的にはこの「外音が聞こえる」遮音性能は気に入っています。これの設計思想はWestone AM Proの開発思想と同じように思います。MDR-EX800STはライブモニターと謳っているので、ステージ上での使用を意識していることは間違いありません。そうすると、完全に遮音してしまうとステージ上の臨場感が全く感じられません。実際にドラマーとしてライブをするとき、Shure SE425を使っていましたが、演奏する上ではモニターしやすくて良いですが、観客やメンバーの声が生で聞こえず、マイクにちょっと乗った感じでしか聞こえないので、まるでライブCDでも聴いているかのような感じです。
Westone AM Proは完全には遮音せず、デシベルだけ下げて外音を少し聞こえるようにする。という新発想のモニターイヤホンです。MDR-EX800STも自分が使っている限りではやはり「漏れ聞こえる」のではなく、同じようにデシベルだけ下げて、自然に外音が聞こえるように作ってあるように思います。なので、演奏が始まるとしっかりモニター出来て、外音は気にならなくなります。自分的には電車でも同じ感覚です。音楽が鳴っていないときはアナウンスはしっかり聞こえますが、音楽が鳴ると外音は気になりません。
話を戻して、このEP-TC50を使ってもその特性は失われません。「しっかり遮音したい!」という方はコンプライT200のほうが良いかもしれませんが、音質は落としたくないが、外の音も少しは聞こえるようにしたい。そして耳に優しくフィットさせたい!という要望をお持ちの方は、EP-TC50を是非試してみてはいかがでしょうか。