ひかり電話をiPhoneで外出先から使う。
数年前からネットワークにちょっと詳しい方々が成功されているようですね。
確かにスマホの電話料金に比べたら格段に安いひかり電話。しかも電話番号は普通のNTT固定電話と変わらないので、050のIP電話とは使い勝手がまるで違います。
というわけでわたしも自宅にひかり電話を入れたのでやってみたいと思います。
まずNTTからレンタルしているのは「RT-S300SE」
使用するVNP対応ルータは「YAMAHA RT107e」
まずヤマハを使う理由は、VPNの安定性には企業レベルで定評があること。
実際、私も会社ではYAMAHAのルータでVPNの構築をしています。
そしてネットボランチDNSホストサービスに対応していること。
まずここから説明すると、外からアクセスするためにはグローバルIPアドレスが必要です。
しかし、殆どのIPSの場合、ルータの電源を落としたり、ISP側の都合でメンテなど行った場合に、こちらの意思とは関係なく気まぐれに変わります。
すると、その度に手動でそれを更新しなければいけません。
解決方法は固定IPを取得(有料)するか、アドレスが変わっても自動で関連付けをしてくれるDDNSサービス(有料・無料)の登録が必要です。
ヤマハのルータはヤマハが提供する「ネットボランチDNSホストサービス」としてルータ機器から取得と設定に対応しているので、上記の他DDNSサービスへの登録が必要ありません。希望するホスト名を入力して設定ボタン押すだけなので、機器の操作内で登録設定ができて非常に簡単にDDNSが可能です。
※希望ホスト名が既に使われている場合は、それらを割けて再度ホスト名を考えて入力します。
というわけで実際にやってみます。
基本は図のようなネットワークを構築します。
※ONUとルータ一体型をNTTからレンタルしている場合は他サイトで解説されています。
基本的には図1のような構成です。
詳しい説明は別記事で書こうと思いますが、簡単に設定を書いておきます。
1.RT-S300SEの設定
プロバイダの設定はしない。
LAN側IPアドレスを変更(192.168.1.200にしました)
DHCPv4サーバー機能のチェックを外す。
PPPoEブリッジを使用するにチェック。
再起動
※DHCPv4サーバー機能をオフにしたので、直接繋げて設定をやり直す場合はパソコンのIPを固定してください。そうしないとRT-S300SE内にアクセス出来ません。もしくわ下記設定をして宅内LANからアクセスしてください。
2.RT107eの設定
プロバイダの設定をする。
LAN側プライマリIPアドレスを変更(192.168.1.1にしました)
DHCPv4サーバー機能はコチラを使用(LAN内アドレスを192.168.1.2~192.168.1.198にしました)
VPN L2TPでスマホ接続を受け入れる設定をする。
ネットボランチDNSホストサービスを設定する。
基本的にはこれだけです。
ただし設定は各機器を繋げる前に個別に行います。
そうしないとLANのループが発生してしまいます。
スマホの方はRT107eで設定したVPN L2TPの設定に従って、ネットボランチDNSホストサービスで取得したサーバーアドレスとアカウント、パスワード、鍵を入力します。
アプリはいろいろあるようですが、NTT推奨のAGEphoneを入れました。
宅内Wi-Fiからの子機機能と3G/LTE回線+VPNの外回線の両方で「ダイヤルできます」表示を確認。
どちらからも発着信できるようになりました。
自分はauなのでau宛は良いですが、ドコモ宛やその他の電話のときは断然ひかり電話でかけたほうが安いので、これができるというのが非常に便利です。
外からスマホでVPNで自宅に繋げて、そこからひかり電話網を使ってしまおうなんて、最初に思いついた人、すごいですねぇ。