Sound Forge Pro 14 を使ったウインドノイズ除去 〜その2
前回の記事はコチラ
どのくらい潰すのか
前回はノイズ除去を使い、大まかにノイズを除去しました。
ここから、風切り音(ウインドノイズ)を周りの環境音と同じくらいの音量まで潰していき、音量差を無くして風と環境音をなじませていきます。
デシベルの確認
まずは環境音(平均的な周りの音)のレベルを確認します。
突然吹き付ける風切り音はかなり山が急激になっていますので、一番落差の少ないラインを確認します。
こちらですと、大体-18db以上になると山が急激に上がるので、ほぼこれ以上が風の音ということになるかと思います。
他にも緊急車両が真横を通り過ぎるなど、突然の大音量になる箇所なども含まれていれば、それも圧縮されることになります。
リミッターの適用
次にリミッターを適用します。
リミッターとコンプレッサーは似たような作用をしますが、意味合いは異なります。
大まかに説明すると、コンプレッサーは「音の平均化」をして音量差を無くします。
リミッターの場合、設定された音量以上をカット、もしくは圧縮して設定された音量以上にならないようにするものです。
リミッターはコンプレッサーとは別のプラグインに分けられていることもありますが、Sound Forge Pro 14の場合はコンプレッサープラグインの中にリミッターがあります。※コンプレッサー機能の一部がリミッターだ、という意見もあります。
プリセットからハードリミッターを選択します。
スレッショルドの設定
スレッショルドとは、「スレッショルド値を超えた箇所から作用する」値になります。
今回は-18db以上が風切り音になっていたので、少し大げさに-24db以上でリミッターが掛かるように設定します。
適用後
適用しますと画像のように-24db以上の波形がスレッショルド設定値付近まで押しつぶされ、音量差無くなって音声が平坦になりました。これでだいぶ環境音が聞きやすくなったかと思います。
※適用前と適用後の音声は前の記事にあります。
ちなみに音楽でリミッターをここまでかけると完全に破綻するのでおすすめしません。やる人もいないでしょうが。。。
今回紹介した方法は、あくまで風切り音(ウインドノイズ)を他の環境音となじませて音量差を無くすことで、違和感を少なくしたに過ぎません。
完全に無くすにはもっと高価なプラグインや知識も必要になってきます。手の届く範囲で応急処置的なやり方ですし、そもそも用意出来るならウインドジャマーなどを用意した方が確実ですが、お困りの方がいらっしゃれば参考にしていただければ幸いです。