Excelのマクロがブロックされる問題(NASや共有サーバー)
Excelのマクロブロックが強化された!
【注意ーインターネットから入手したファイルは、ウイルスに感染している可能性があります。編集する必要がなければ、保護ビューのままにしておくことをお勧めします。】
Excelのファイルを開くとこの警告が出てしまって、編集作業に支障をきたす事例が2022年9月頃より多発しています。このことは「Inpressやじうまの杜」の2022年9月6日にて「ExcelのVBAマクロがブロックされて解除できない! ブロックの解除方法を解説」という記事で対処方法が記事となっています。
しかしこの方法では解決できない事例があります。それは社内などでNASや共有サーバーにExcelファイルを置き、そこから直接開いている場合にはこの方法では解決しません。
その方法に触れていきたいと思います。
ローカルにコピーする
もっとも簡単な方法は、一度ローカル(自分のパソコン)にコピーする方法です。これは一番簡単な方法で、編集するときにデスクトップなどにコピーして編集が終わったらサーバーに戻す、というやりかたです。
ただし、NASや共有サーバーでバックアップが働いている場合、差分や履歴が残らず、作業後にサーバーなどに戻して置くことを忘れると、不足の事態に対応出来ないリスクがあります。
NASや共有サーバーに置いたまま使いたい
こちらはネットワーク上にファイルを置いたまま使いたい場合の方法になります。手順は簡単ですが、会社や組織の場合はパソコン1台1台に設定する必要があり、ちょっと手間になるかもしれません。
説明はWindows11にて行っていますが、基本的にはWindows10でも変わらないと思います。
1.コントロールパネルを開く
Windows11ではコントロールパネルはスタートメニューからすぐに出せないため、検索窓口からローカルのコントロールパネルを探します。
2.コントロールパネルの表示方法を「カテゴリ」から「大きいアイコンまたは小さいアイコン」にする
すでに写真のような表示であればスキップしてください。
3.インターネットオプションをクリックして開く
4.インターネットのプロパティというウインドウが開きますので、「セキュリティ」のタブを選択。「ローカル イントラネット」を選択してサイトのボタンをクリック
5.ローカルイントラネットというウインドウが開きますので、下部にある「詳細設定」ボタンをクリック
6.「このWebサイトをゾーンに追加する」の箇所にNASや共有サーバーのIPアドレスを入力して「追加」をクリック
追加すると下部のWebサイトに、IPアドレスが表示されます。
7.インターネットのプロパティ画面に戻り、「OK」ボタンを押したら完了
あとはExcelを開いて、ブロックされていないか確認してください。
ちなみにAWS上のサーバーでは手順が異なるので、そちらは今回は割愛します。
マイクロソフト的には
こちらの方法で対処が可能なことは説明の通りですが、マイクロソフトとしてはなるべくウイルス等の被害を減らしたいということで強化しているものです。業務上どうしても必要という場合を除いてはなるべく安易に行わないことを推奨します。
Inpressの記事ではこの方法に言及していないのは、わかっていてもメディアとしては紹介出来ないと考えているからかもしれません。別に裏技でもなんでもなく、単なるWindowsの設定の一部ではありますが、マクロの脆弱性に対応するにはマイクロソフトの強行な対応もまた仕方がないのしょうか。